大分前になりますが、小ぶりな黒檀材の硯箱と さらに小さな鉄刀木材の印鑑入れを持って、 若い男性のお客様が弊社を訪れました。 「この蓋が割れた硯箱を修理して、出来たらこうしてほしい。」

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結構難しいご要望で、出来るかどうか不明だが、 職人さんと相談してみる、ということでお預かりしました。 そして、出来上がったのがコレ。


硯箱の蓋が両側から引っ張られて、裂け目が出来ており、
その裂け目をカットして、島桑材を継ぎ足しはめ込みました。
本物ほど複雑ではありませんが、すっきりと、
まさに、「竹内碧外」風硯箱が出来上がりました。
もちろん他の部分も補修し、塗装もあたらにして、
新しいデザインの硯箱に生まれ変わりました。
私個人的には小さな鉄刀木の印鑑入れがなんとも素敵で、
こちらも補修させて頂きました。

お渡しして、お客様も予想以上だったと喜んで下さいました。
修理だけでなく、さらに新しい感覚の製品に。
手仕事の職人さんの腕の見せ所。
「吉蔵」にとっても楽しい仕事をさせて頂きました。
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